富士養鱒場

猪之頭地区はニジマス(虹鱒)の養殖が盛んです。ニジマスは、北アメリカが原産のサケの仲間で、成長すると体長が50cm以上にもなります。養殖には、水が澄んでいてきれいであること、酸素が溶け込みやすい冷水であること、一定量の水を常に確保できること、が欠かせません。これらの条件は、湧水が豊富な猪之頭地区に適しており、富士宮市は全国1位の生産量を誇る有数のニジマス生産地となっています。

ニジマスは、明治10(1877)年頃日本に移入され、大正時代以降から本格的な養鱒が行われるようになりました。当初は対外輸出向けに養殖を行っていましたが、次第に国内にも出荷をするようになり、現在富士宮市では甘露煮などに加工され、特産品となっています。

区内にある静岡県水産技術研究所富士養鱒場は、昭和8(1933)年に設立されて以来、ニジマスの稚魚や卵の生産・供給を行い、現在では研究を中心に行っている施設です。*有料で観覧や釣り体験も可能